錦鯉の生産・販売
こしじ ようりじょう
40年前からやっている岩田の養鯉場。
越路地区でここ、越路養鯉場とNNBCさん(不動沢)だけが鯉を輸出・販売している。
養殖しているところは奥の山中にあり、7町歩=70反ある土地の広さを有する。移動しているといくつもの野池(土池)に遭遇する。
社長の嘉瀬さんは、「どんどん山が荒れていく」と。
農家の人は平地ばかりやっていて山の田んぼを放棄している傾向にある。農業をやっている人は300件あって2件あるかないか。
そんな想いから、山の水田を借りて養殖を行っている。
その場所に着くと、2人で池の中に入っていく。ゆっくり網を引き揚げる。そしてだんだん小さくし、岸に追い込んでゆく。
ある程度の大きさになったら柵を作り、丁寧に水の入った袋に3匹くらいの鯉を入れてトラックの水槽に入れてゆく。
今回は28匹。3年をかけて育てた錦鯉を引き揚げ、販売所へ搬送する。
ここで鯉を販売している。
引き揚げてきた鯉を桶の中に入れ、お客さんに見せて交渉する。引き揚げてきたのは3歳の大きな錦鯉だ。
生簀(イケス・水槽)には大きさ、品種、オスメス別に分別されている。
生簀からも選んで網で引き揚げ、桶に入れじっくり選別する。
メスは卵を持つので大きくなり、値段も高い。まる1つ違う。オスは逆に大きくならないし、肌がちょっと黄色い。
購入されたら、鯉を写真に撮って生簀に分けておき、後日送る。
まるで日本画のように色鮮やかできれいだ。
模様のバランスが重要で、赤と白と黒のバランスがいいのが人気だ。黒すぎてもだめらしい。見た目の綺麗さが重要になってくる。
小さい方が値段も手頃で売れていく傾向にあるようだ。
また今年生まれた稚魚の小屋もあり、ひしめくように大量の鯉がいる。
自動給餌器が設置されていて、そのエサに口を開けて向かってくる様は圧倒される。
室温調整のため、ボイラーも5台あり冬は灯油代もかなりかかるという。
売るものと、来年にとっておくものを選別し、1月の末から40匹単位で箱詰めして販売する。
お客さんは8、9割は外国人でヨーロッパ・アメリカが中心。ちゃんと日本人ガイド付きだ。
今回同行されたガイドの方はハワイに移住して鯉屋をやっている人でそのハワイの方を連れて買い付けに来ている。
ここで買い付けが終わると小千谷や長岡の大積などに行き鯉屋巡りをする。
鯉のTシャツを着た外国人が多く、それだけで鯉への熱量が伝わる。
また日本の業者の方も来ている。
東京の養鯉場の方で長年の付き合いという。
この時期だけ鯉を引き揚げる時だけ借りていて持って帰る。
愛好会のかたも同行して見に行きている。
住所:新潟県長岡市岩田433
定休日:基本は日曜日はお休みだが、シーズンは休みなし。
いつでも来ていただければ、社長さえいれば見学できるそう。
シーズンは10月~12月。来年9月まで販売している。それからは産卵、生産になる。
1日20組くらい来るときもあり、日中もお客さんが絶え間なく来るときはひと休みもできないくらい。
ぜひ、興味のある方・購入を考えている方は一度見学に訪れてみてください。